BTC(ビットコイン)、DXY(ドルインデックス)、NASDAQ(米ハイテク株指数)は通常「リスクオン/リスクオフ」の軸で相関が見られますが、最近はそれが崩れる「デカップリング」現象が増えています。この相関崩壊をどう戦略に活かすか、整理してみましょう。
🔎 相関崩壊が起きる背景
- BTC特有要因:マイナーの売り増し、長期保有者の利益確定、ETFフローなど
- DXY要因:米金利動向や選挙イベントでドル高が続いても、BTCが無視して上昇するケース
- NASDAQ要因:米株が史上最高値を更新しても、BTCが逆行するなどの乖離
📊 戦略フレーム
1. 平均回帰型(アービトラージ)
- 相関が大きく外れたら「戻る」前提で仕掛ける。
- 例:NASDAQ堅調・BTC急落 → BTCロング+NASDAQショート。
- 実務ではローリング相関+スプレッドzスコアで検知。
2. モメンタム追随型
- 相関崩壊を「新しいトレンドの始まり」とみなす。
- 例:DXY高止まりでもBTCが独自に上昇 → BTC特有の資金流入を重視してロング継続。
3. ヘッジ・分散型
- 相関が崩れたときこそ分散効果が最大化。
- BTC・NASDAQ・DXYを組み合わせてリスクパリティで配分。
- DXYを「リスクオフ・ヘッジ」として活用。
🛠 実務オペレーション例
- 検知:30日ローリング相関が ±0.5 を超えて急変 → アラート。
- 執行:BTCは先物/オプション、NASDAQはNQ先物、DXYはドルインデックス先物やEUR/USDでヘッジ。
- サイズ調整:ボラティリティ・パリティ(BTCは株の3〜5倍リスクウェイト)。
- ルール化:
- zスコア ±2σ → 平均回帰戦略。
- 相関が崩れたままトレンド継続 → モメンタム戦略。
✅ まとめ
- 短期:相関崩壊は裁定チャンス。
- 中期:新しい資金フローの兆候としてトレンドフォロー。
- 長期:相関が安定しないからこそ、分散とヘッジを組み合わせる。
では「BTC vs DXY vs NASDAQ の相関崩壊」を前提にした具体的なトレードシナリオをいくつか紹介します。実際に過去に観測された事例や、システマチックに応用できる形に落とし込みます。
📌 例1:BTCがDXYを無視して上昇したケース(2024年秋)
- 状況:通常は「ドル高=BTC安」ですが、2024年10月はDXYが上昇しているのにBTCも6.8万ドルまで上昇。
- 解釈:米大統領選を背景に「暗号資産支持派政権への期待」がBTCに資金を呼び込み、従来の逆相関が崩壊。
- 戦略:
- DXYロング(ドル高継続シナリオ)+BTCロング(独自資金流入シナリオ)を同時に持つ「デカップリング両建て」。
- どちらかが失速しても、もう一方が利益を補う。
📌 例2:NASDAQ堅調・BTC急落の乖離
- 状況:NASDAQはAI関連株で史上最高値更新、BTCはETFフロー減少やマイナー売りで下落。
- 解釈:マクロ環境はリスクオンだが、BTC固有要因で逆行。
- 戦略:
- ペアトレード:BTCロング+NASDAQショート。
- 条件:30日相関が+0.7 → 0.2以下に急低下、スプレッドzスコアが+2σ以上。
- 狙い:相関が戻る過程で利ざやを取る。
📌 例3:リスクオフでDXYとNASDAQが逆行
- 状況:地政学リスクでDXY急騰、NASDAQは下落、BTCは横ばい。
- 解釈:BTCが「デジタルゴールド」として中立的に扱われている局面。
- 戦略:
- DXYロング+NASDAQショートをメインポジション。
- BTCは小ロットでロングを持ち「ヘッジ的分散」。
- これにより「ドル高・株安」の典型リスクオフに備えつつ、BTCが独自に買われた場合の上振れも拾える。
🛠 実務オペレーション(システム化イメージ)
- 検知:TradingViewで「相関係数+スプレッドzスコア」を算出。
- 条件:相関が ±0.5 以上変化 or zスコア ±2σ 突破。
- 執行:
- BTC:先物 or 永久スワップ
- NASDAQ:NQ先物
- DXY:ドルインデックス先物 or EUR/USD
- サイズ調整:ボラティリティ・パリティ(BTCは株の3〜5倍リスクウェイト)。
✅ まとめると、
- 短期:相関崩壊は「裁定チャンス」
- 中期:新しい資金フローの兆候として「モメンタム追随」
- 長期:分散とヘッジを組み合わせて「相関不安定性を逆に利用」